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発行済株式総数の変更登記

発行可能株式総数の変更

発行可能株式総数とは

「発行可能株式総数」とは、会社が発行することができる株式の総数のことをいいます。新会社法施行前は、「発行する株式の総数」と呼ばれていました。

発行可能株式総数は必ず定款に記載されていなければならない事項で、登記簿に記載されています。

発行可能株式総数の全部の株式を既に発行している場合や、増資(募集株式の発行)を行うと発行可能株式総数を超えてしまうような場合には、増資(募集株式の発行)を行う前に、発行可能株式総数を増加しておく必要があります。

※定款を変更して発行可能株式総数を増加する場合、公開会社では、変更後の発行可能株式総数は、当該定款の変更が効力を生じた時における発行済株式の総数の4倍を超えることができません。

 

なお、譲渡制限会社の場合には、このような制限はありません(会社法113)。

※新株予約権や、取得請求権付き種類株式の目的である株式の数を留保する必要があります。

※会社法の施行時に既に設立されている有限会社、すなわち有限会社法上の有限会社(旧有限会社)は、会社法施行後は、会社法上の株式会社として存続することになります(この会社を特例有限会社といいます。)。
そして、新会社法施行後の特例有限会社の場合は、「発行可能株式総数=発行済株式の総数」となっています。従って、特例有限会社が増資(募集株式発行)する際には、発行可能株式総数を増やす必要があります。

発行可能株式総数の変更の手続き

株主総会の特別決議

発行可能株式総数は、絶対的記載事項として定款に記載されています。

従って、変更をする場合は原則として株主総会の特別決議で定款変更の決議をする必要があります。
※株式分割と同時に行う場合は、その分割割合を超えない割合での増加であれば例外的に取締役会の決議などで変更することができます。

発行可能株式総数の変更登記申請

◎登記期間
発行可能株式総数を変更したときは、2週間以内(本店所在地。支店所在地は3週間以内)に管轄の法務局へ発行可能株式総数の変更登記の申請を行う必要があります。

◎提出書類
【発行可能株式総数の変更登記の申請書類】
 (1)登記申請書
 (2)株主総会議事録
  ※発行可能株式総数の変更に関する定款の変更決議を行った際の株主総会議事録
 (3)委任状
 司法書士に依頼する場合、委任状が必要です。
 上記書類はすべて当事務所で作成可能です。ご依頼の際には、会社の実印の押印が必要です。

◎登録免許税
発行可能株式総数の変更登記の登録免許税は、本店の所在地では3万円です。

関連する登記

募集株式の発行

発行可能株式総数の変更は、新株発行(増資)とともに行われるケースが多くあります。

新株の発行(増資)により「発行している株式総数」が「発行可能株式総数」を上回る場合は、併せて「発行可能株式総数」の変更が必要です。

特に、特例有限会社では、「現在発行している株式総数」と「発行可能株式総数」は同数のため、新株発行の際は必ず手続きが必要です。

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